読売新聞の書評につられてつい買って読んでしまった。
ストーリ-とは関係ないんだけど
作者が「十市社」で主人公が「一居士架」。その友人が「玖波高町」。
すぐに読めない。
その名前に深い意味があるのかと思ったらそうでもない。
すぐに読めない不満でなかなかストーリーに入り込めなかった。
内容はスクールカースト系ミステリー…
先が見えないという点ではミステリーなんだろう。
高校一年の架は入学早々ドジを踏んでクラスから孤立してしまう。
仲間外れどころか存在さえも認められない「幽霊」扱いをされる。
幽霊は幽霊なりに自分の居場所、振る舞いの落ち着き方を模索していくが
その幽霊が見ているクラスの風景の描写がしばらく続き
起伏のない展開に読む意欲がかなり削がれた。
スクールものだと期待しちゃう胸キュン展開もない。
幽霊抜きの席替えのあと変化が起きる。
前の席の高町が話しかけてきたのだ。
休みがちで自由奔放そうな高町との奇妙な交流が始まる。
でも、どうして高町が火中の栗を拾うように
クラス全体から疎外されてた架に近づいたのかその理由が分からない。
途中までは霊感が強いのかと思っていたがそうじゃなかった。
俺は二回だまされた。
でもそれは仕方ないと思う。
時系列で大切な部分が後出しされる確信犯的手法だからだ。
それに架が幽霊である描写も確かにしてるのに…
架がまるで悪夢から覚めるように
最後はそれなりの着地をするけど
オセロが一気に裏返るように
こんな鮮やかに架の周りの態度が変わるもんだろうか。
わたしも十市社さんの新作『ゴースト≠ノイズ(リダクション)』を読みました。
もっとライトなお話かと思ったら重い内容の話でした〜
十市社さんにある内側の害が原因で成果を求めようとすれば、思い通りにならないし、外側の見栄えに比して、内側が不穏だったり不幸。なんて書いてある記事を見つけましたよ。
http://birthday-energy.co.jp/